2021年 手遅れ死亡事例調査 | 山梨民医連

いろいろ知りたい

2022年10月14日2021年 手遅れ死亡事例調査

過重な国保料と窓口医療費が 医療を奪っています
2021年「経済的事由による手遅れ死亡事例調査」結果を発表

山梨民医連は7月5日、甲府市内で記者会見をひらき、2021年(1月1日~12月31日)の「経済的事由による手遅れ死亡事例調査(全日本民医連で実施)」で3事例を報告したことを発表しました。3事例の概要について説明するとともに、16年間にわたる調査での47の事例からみえる問題点を指摘。いのちを守るために必要と考えられる対策などを提言しました。

報告された実態-具体的事例
会見に参加した職員は具体的な事例を示しながら以下のような問題点を挙げました。
・高齢にもかかわらず就労しなければ生活できないほどの低年金
・「仕事を休んだ分、収入が減る」という非正規雇用のため、生活費と医療費の心配から受診をためらった
・孤独で誰にも相談できず、生活費の不足に借金をくり返していた
・窓口で支払う医療費(一部負担金)が生活困窮者には払えないほど高額
・「生活保護を受けるのは恥」と思い込んでいて申請をかたくなに拒んでいた
・様々な制度が本人・家族が役所に出向いて申請することが基本とされ、一人暮らしの困窮者の申請が困難これらの問題点を踏まえ、いのちを守れる国保制度への改善の必要性、いのち優先の柔軟で親身な対応を強く求めました。

誰にもどの家庭でも起こり得る「手遅れ死」-16年間のデータより
16年間の手遅れ死亡事例調査で47事例から見える問題を以下の通り指摘しました。
・生活を圧迫するほど高すぎる国保保険料(税)が滞納者と無保険状態を生み出し、医療をあきらめさせている
・医療費の窓口負担(3割負担の一部負担金)が受診をためらわせている
・滞納者への制裁や、不当なローカル・ルールが存在する
・障害を持っていたり、地域から孤立しているなどの事情で相談相手がおらず、必要な支援を得られない
・申請主義が必要な医療・介護・福祉の制度の利用を困難にしている
・手遅れ死は自己責任ではなく社会的要因で起きており、誰にでもどの家庭にでも起こり得る

お金の心配なく医療を受けられるように-山梨民医連の提言
事例検討からみえた問題点を踏まえ、いのちを守るために必要な対策として以下を提言しました。
・「均等割」「平等割」をなくすなど高すぎる国保料(税)を協会けんぽ並みに引き下げること
・医療費の一部負担金(窓口負担)をなくすこと
・国保法44条にもとづく減免を実効あるものに改善すること、
・資格証発行をやめるなど「まずは受診」「いのち最優先」の対応を行なうこと
・無料低額診療事業を広げ活用を促進すること
・生活に困窮する人々に親身になって対応し、必要な支援につなげること

一覧に戻る