高齢者福祉と介護保険の充実を 介護ウェーブ自治体要請行う | 山梨民医連

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2022年10月21日高齢者福祉と介護保険の充実を 介護ウェーブ自治体要請行う

山梨民医連では、「介護ウェーブ」行動と呼んで、毎年介護保険の充実や負担増ストップをかかげて署名や自治体への要請を行っています。

 

県連介護ウェーブ推進本部会議では、「高齢者福祉と介護保険の充実を求める要請書」を民医連事業所のある県内6つの市に提出・懇談する「介護自治体キャラバン」を昨年から行っています。今年は7月の南アルプス市を皮切りに、北杜市、甲斐市と懇談しました。8月は甲府市、大月市と懇談を行いました。

 

市に要請した項目は、・介護保険料の引き下げや減免の拡大、・2021年度に行われた介護保険施設に入所する低所得者の食費・居住費を補助する制度(補足給付)の見直しによる負担増への自治体独自の支援策を求めること、・介護保険施設の利用負担について低所得者が入れる施設を増やすこと、・施設のクラスター発生予防のために速やかな感染対策ができるよう県に求めること、・介護事業所が安定した運営を継続できるよう自治体独自の支援策を求めること、などです。

 

市内の事例を持ち寄って伝える

懇談を進めるにあたり、参加者と事前にオンラインで打ち合わせを行い、各事業所からは要請項目に沿った事例を紹介してもらうことでより実状が伝わるよう準備をし懇談に臨みました。市の担当者も市内の事例には反応し、話がより具体的に伝わった様子でした。

 

 

南アルプス市では、疑似床ベッド(コロナの疑いがある方の病床)の運用について要項の活用が市で周知されていないために現場で対応に苦慮したことを伝え、改善を求めました。

 

 

北杜市では、介護保険料滞納によりペナルティ(1年以上滞納すると利用した介護保険サービス費用の1~3割を負担するところを一旦全額支払う必要があり、1年6か月以上滞納すると介護保険給付が一時差し止め、2年滞納すると自己負担が1割から3割に上がります。最悪の場合財産を差し押さえられる場合もあります)がかからないように地域包括支援センターの職員が早期対応に務めている状況等を知ることができました。

 

 

甲斐市では、原油高騰のため市が介護福祉事業所に補助金を出す予定が分かりました。

 

甲府市では、事業所でコロナ陽性者が発生した際の減収補填や衛生材料の補助等をお願いしたところ、市で補助金を出す事になったので申請して欲しいと回答を頂きました。
大月市では、事例を伝え、コロナ対策の衛生材料の補助などを要望。市からは事例や他市での支援内容を聞けて非常に良かったと感想を頂きました。

 

各介護事業所から参加した職員からは、「市で独自に減免サービスやコロナの短期入院などの政策を行うなど、市町村ごとにこんなに違いがあるものかと感じた」「良い施策、改善してほしい施策など、情報や認識を共有できる機会はとても貴重と感じた」「行政は現場を知らないし、現場は行政を知らない。お互いの情報を出して議論できる場になればよい」等の感想が寄せられました。

 

高齢者福祉や介護保険充実には行政との連携は必須です。利用者・住民、介護現場の想いを伝え、より良い施策を実現し、国・県・市町村との連携がすすむように、本活動の充実を模索・展開したいと思います。

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